マガジンのカバー画像

Project CHAIN

53
地域で頑張る企業・経営者にはそれぞれの物語があり、思いがあります。地域で果敢に挑戦する情熱を持った素晴らしい人達のビジネスの肝や、取組にかける思い、苦難を乗り越えた秘訣などを紹介…
運営しているクリエイター

#佐渡市

地域で紡がれる「物語」をつなぐ

Project CHAIN 始動します。 はじめまして! 私たちは経済産業省関東経済産業局に所属する職員が部署横断で集う有志チームです。 私たちは仕事柄、経営者の皆さんの思いを聞かせて頂く機会があります。 生まれ育った地域や従業員に対する想い、苦労を乗り越えた経験談など、思わず時間を忘れて聞き入ってしまうようなことも多く、こうした経営者の皆さんにお会いすることは、私たちにとって”ココロ震える瞬間”です。 “ココロ震える瞬間”には、それぞれの物語(story)があり思いが

熱い想いで佐渡から日本を支える社長の想い~緑あふれる木造工場!?~

高校で出会ったアマチュア無線。ものづくりの道へ進むきっかけと起業 ―「電磁誘導」に出会ったのはいつ頃でしょうか。 農家の長男に生まれ、高校は農業高校に進学しました。高校で出会ったのがアマチュア無線部です。それまで機械などに触れることはあまりなかったのですが、その魅力にどんどんハマっていきました。コールサインと呼ばれる交信者の情報を用い、より遠くの人と交信したり、その証明としてQSLカードの交換をすることなどがとても楽しかったです。3年生になると部長に指名され、部員をまとめ

劣等感と自問自答から得た自信。沸き立つチャレンジ精神こそ自分らしさ

新しいこと、新しい場所への探究心が導いてくれた「食」との関わり-家業であるソーセージやサラミの製造に携わったきっかけを教えてください。 私は三人兄弟の次男ですので、兄が家業を継ぐことになるだろうと思っていました。 また、小学校時代にカナダ、高校時代にドイツを訪問する機会もあり、幼い頃から知らない世界へ飛び出ることが好きでしたので、将来は故郷である佐渡を出て、海外で仕事をすることになるだろうと漠然と考えていました。 高校卒業後はドイツに留学する予定でしたが、ビザが下りなかった

”これまでも、そしてこれからも地元佐渡と歩みを共に”地酒造りで大切にしていること

佐渡から離れたことで見えてきた「家業」への想い-一郎さんと家業である酒造りとの関係について教えてください。 幼い頃は住居と酒蔵が同じ場所にあり、蒸した酒米を食べたりするなど酒造りは身近な存在でした。 家業のイメージは、“休みがない”というものでしたね。酒造りや販売などで忙しく、毎日働いて当たり前といった感じで、家族で旅行に行った記憶もほとんどないんですよ。 その他、微生物による発酵の世界観も子供の頃は難しすぎて、家業をあまり魅力的とは感じていなかったですね。ただ、家族や親戚