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Project CHAIN

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地域で頑張る企業・経営者にはそれぞれの物語があり、思いがあります。地域で果敢に挑戦する情熱を持った素晴らしい人達のビジネスの肝や、取組にかける思い、苦難を乗り越えた秘訣などを紹介…
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#事業承継

地域で紡がれる「物語」をつなぐ

Project CHAIN 始動します。 はじめまして! 私たちは経済産業省関東経済産業局に所属する職員が部署横断で集う有志チームです。 私たちは仕事柄、経営者の皆さんの思いを聞かせて頂く機会があります。 生まれ育った地域や従業員に対する想い、苦労を乗り越えた経験談など、思わず時間を忘れて聞き入ってしまうようなことも多く、こうした経営者の皆さんにお会いすることは、私たちにとって”ココロ震える瞬間”です。 “ココロ震える瞬間”には、それぞれの物語(story)があり思いが

“よい会社”“強い会社”とは?茨城から世界一を目指す2代目社長の挑戦!

「研削加工の名人」から受け継がれた技術-企業の歴史を辿ることができるショールームがとても印象的ですね。 ありがとうございます。ショールームの入り口に古い研削盤を展示しているのですが、これは私の父が創業した際に使っていたものと同じ機械です。「研削加工の名人」と呼ばれた父は、この機械1つで独立し、刃物部品の加工を始めました。これが当社の始まりです。 -野上さん自身はいつ頃から会社を継ぐことを意識されたのでしょうか? 私が子どもの頃は自宅が工場の2階にあり、油臭い環境で育ちま

“日本初”を創り続けた会社が挑戦する表面処理の未来!

会社を引き継ぐベストタイミングとは?父の時代とは違う時代を引き継いで‥。-「日本初」へのこだわりはどのように生まれたのですか。 第二次世界大戦中パイロットだった父は、終戦を迎え一般企業に就職をしましたが、戦後混乱期の中、就職した会社が次々と倒産してしまうという困難に直面してきました。そのような中、とある商社から紹介された「フッ素樹脂」に出会い、現在の会社の前身となる東京シリコーンを創業しました。国内では新しい素材だったため、当時は何をするにも前例のない挑戦の連続だったと聞い

社員の知恵が年間1,000件以上!社長と社員をつなぐ経営計画と改善提案

幼少期から意識していた「社長」。力試しに東京に出た3代目が経営を学ぶまで。-金子社長の学生までのお話について教えてください。 祖父が初代、父が2代目社長として働く姿を見て育ったので、幼少期から社長になることは意識していたと思います。 しかし、成長するにつれて「会社を継がなければならない」というレールに乗ることへの反発心も生まれ、最終的に金子歯車工業を継ぐことは当時から決めていたものの、自分の力を試したいという思いも強く、大学卒業後は東京で就職し、営業職の道へ進みました。