マガジンのカバー画像

Project CHAIN

53
地域で頑張る企業・経営者にはそれぞれの物語があり、思いがあります。地域で果敢に挑戦する情熱を持った素晴らしい人達のビジネスの肝や、取組にかける思い、苦難を乗り越えた秘訣などを紹介…
運営しているクリエイター

#仕事について話そう

地域で紡がれる「物語」をつなぐ

Project CHAIN 始動します。 はじめまして! 私たちは経済産業省関東経済産業局に所属する職員が部署横断で集う有志チームです。 私たちは仕事柄、経営者の皆さんの思いを聞かせて頂く機会があります。 生まれ育った地域や従業員に対する想い、苦労を乗り越えた経験談など、思わず時間を忘れて聞き入ってしまうようなことも多く、こうした経営者の皆さんにお会いすることは、私たちにとって”ココロ震える瞬間”です。 “ココロ震える瞬間”には、それぞれの物語(story)があり思いが

「Beer Beautiful」ビールの楽しさを伝えたい

地ビールからクラフトビール「COEDOビール」誕生へ- 出自や学生時代について教えて下さい 先祖代々川越で、曾祖父は明治時代に紡績会社を立ち上げ、祖父の時代は戦争の影響もあり紡績会社をたたみ農業を行っていました。父は大企業のエンジニアでした。「協同商事」の創業者は義理の父になります。 高校生の頃の興味は「会社を経営する・事業を興す事」「料理人になる事」「哲学者になる事」の3つでした。 高校時代は日本国内を、大学時代には沢木耕太郎の紀行小説「深夜特急」の影響もあり、バックパッ

「最高」を届ける飴づくり~3度の被災を乗り越えて~

OEM専門から自社商品の製造へ― 御社ではべっこう飴や棒付きキャンディを自社商品として展開されていますが、以前はOEM中心だったのでしょうか。 はい、当初はOEM専門でした。しかし、リーマンショックで取引先企業の経営方針が変わり売上に大きな打撃があったことから、OEMに頼り切ると自立した経営ができないと危機感を覚え、事業を転換しなければと思い始めました。 自立に向けた動き出し。しかし・・・自社の経営を変えようと思った矢先のことでした。当社が災害に巻き込まれてしまったのです

ねじのように思いをつなげ、形をつくる

想像力で無限にひろがるねじの世界-ねじが主役のおもちゃ、ねじブロック。とても面白いですね。私の子どもたちもよく遊んでいます。作る過程が楽しく、できあがりもかわいらしく、私も子どもたちも大好きな玩具の一つです! ありがとうございます。ねじブロックは、ねじとアルミのブロックを組み合わせることで動物やロボットなど、様々な立体を自由に想像して創り出せる玩具です。小中学校の総合学習や、科学館のワークショップなどで実際に子どもたちの様子を見ていますが、子どもたちが、ねじを回しつなげるこ

うそのない、正直な商売を大切にしたい

うそのない醤油づくりの原点―弓削多醬油株式会社の醤油には徹底したこだわりを感じますが、こだわりを持つようになったきっかけを教えてください。 実は私は先代である父から醬油づくりを引き継ぐことができませんでした。醬油づくりは周りの方々の助けを借りながら自力で勉強しました。 わが社の醬油づくりは初代の祖父が発酵に関心を持ち、ご縁があって醬油蔵をまるごと譲り受けたのが始まりです。醬油づくりは細々とやっていて、実態は食品の産地問屋でした。3代目である父の時代、私は会社を継ぐために入社

熱い想いで佐渡から日本を支える社長の想い~緑あふれる木造工場!?~

高校で出会ったアマチュア無線。ものづくりの道へ進むきっかけと起業 ―「電磁誘導」に出会ったのはいつ頃でしょうか。 農家の長男に生まれ、高校は農業高校に進学しました。高校で出会ったのがアマチュア無線部です。それまで機械などに触れることはあまりなかったのですが、その魅力にどんどんハマっていきました。コールサインと呼ばれる交信者の情報を用い、より遠くの人と交信したり、その証明としてQSLカードの交換をすることなどがとても楽しかったです。3年生になると部長に指名され、部員をまとめ

「古木」の価値を世界へ!~三代目社長の熱き想い~

深く身に染みついた「内輪(うちわ)を大切にする」という意識。会社のため、職人さんのため、自分自身にできる仕事を。-山上社長の幼少時代について教えてください。 当時の山翠舎は、長野県内のゼネコンの下請けという立場でした。ファーストフード店などの建築に関わっていましたので、お店がオープンした際には家族皆で行っていました。また、自宅の前が工場という職人さん達と触れ合う機会が常にある環境で育ったので、職人さん達にはよく遊んでもらいました。休憩時間におやつを出したり、新年会で実家に関

Project CHAIN番外編#3 潜入調査であの記事を深掘り!「1つのオレンジを皆で分け合う」って結局どういうこと?

前回も取材にご協力いただいた橋本社長に、単刀直入に聞いてみました。 ―「明るく楽しく対等に」働くことができる会社のしかけには、例えばどんなことがありますか? 橋本社長:例えば「自律会議」という当社独自の会議ルールがあります。・・・言葉で説明するよりも、実際に参加した方が分かりますよ。ちょうどこれから経営会議を行いますので、是非体験してみてください。 な、なんと、吉村の経営方針を決める経営会議に飛び込み参加することになりました! 経営会議は、幹部のみならず、ベテランから

Project CHAIN番外編#2 潜入調査であの記事を深掘り!「いきいきと働く」って実際どういうこと?

前回も取材にご協力いただいた優馬さんが迎えてくださいましたので、早速、単刀直入に聞いてみました。 ー「いきいきと働く」って、どういうことですか? 優馬さん:会社の理念である、「大いなる喜びは、大いなる社会貢献の中にある。」「顧客の利益が自社の利益。すなわち公共利益。」これを体現することが、いきいきと働くことに直結すると考えています。お客様のためを思って取り組んだことが結果として、自社の生産性向上や売上増加にもつながり、楽しいですしやりがいを感じています。 前回の取材の際

「アナログ×デジタル」で公共利益を追求! ―ものづくり父子鷹の挑戦

顧客や社会の利益のために、いきいきと働く―まずは会社設立の経緯を教えてください。 ◇秀幸さん:旋盤職人の父が営む小さな工場から35歳の時に独立開業し、ガス管やプラントの点検・工事に使われる特殊な機械や装置等を開発・製造してきました。 それほど目立つ存在ではなかった当社がブレイクスルーしたのは、2015年、当社で開発した遠隔操作点検ロボット「のぼるくん」が、かながわ信用金庫さんの勧めでエントリーした「かながわビジネスオーディション」で県知事賞を受賞したことがきっかけです。以